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MOON GARDEN ムーンガーデンMOON GARDEN ムーンガーデン

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少女が囚われたのは、
悪夢の迷宮(ラビリンス)⎯⎯⎯

フィル・ティペット〈特殊効果の神〉/
ギレルモ・デル・トロ/
ヤン・シュヴァンクマイエル
巨匠たちの魂を宿した
ネオ・ファンタジーの誕生!

監督・脚本:ライアン・スティーヴンス・ハリス|プロデューサー:ジョン・マイケル・エルファーズ
出演:オーギー・デューク、ブリオン・デイビス、ヘイヴン・リー・ハリス、マリア・オルセン、ティモシー・リー・デプリースト、フィリップ・E・ウォーカー、モルガナ・イグニス
配給:S・D・P|宣伝:マジックアワー © 2022 MOON GARDEN, LLC
2022年|アメリカ|英語|97分|カラー|2.39 : 1|5.1ch|英題:MOON GARDEN|日本語字幕:クアーク亮子

6月21日㊏
シアター・イメージフォーラムほか
全国順次ロードショー

Trailer

Introduction

シッチェス・カタロニア国際映画祭2023 NewVision部門作品賞受賞。
特殊効果の神フィル・ティペット、ギレルモ・デル・トロ、
ヤン・シュヴァンクマイエルの魂を宿したネオ・ファンタジーの誕生‼

世界各国のホラー&ファンタスティック系映画祭を席巻し、世界最古にして最大のファンタスティック映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭2023でNew Vision部門作品賞を受賞!
全編にわたり使用期限切れの10万フィートの35mmフィルムとヴィンテージのレンズを使って撮影し、CGを一切使用せず、プラクティカル・エフェクト(実際に撮影された要素を使った特殊効果)を駆使し、ストップモーションアニメと実写を融合して作り上げた、ほかに類を見ないレトロパンクな創造力と狂気、そして人間愛に満ちたダークファンタジーが、ついに日本でそのベールを脱ぐ――!

監督のライアン・スティーヴンス・ハリスは、ロンドンで映画を学んだ後にUSC(南カリフォルニア大学)映画芸術学部を卒業、本作のプロデューサーでもあるジョン・マイケル・エルファーズとともに制作会社Fire Trial Filmsを設立。『ミッドウェイ』『ムーンフォール』「Those About to Die」等のローランド・エメリッヒ監督作品ほか、Netflixの長編『DARC/ダーク』(2018)と『ウィンター・ドリーム〜氷の黙示録』(2016)などの編集、音響デザインを手掛け、ハリウッド映画界の中枢で活躍する一方、自身の本格的な監督デビュー作となる本作では、ハリウッド大作の王道とは真逆の道をゆく、みずみずしい独創性を炸裂させた。

両親の激しい言い争いに巻き込まれ、階段から落ちて昏睡状態となった5歳の少女・エマ。目を覚ますとエマは不気味な暗い森の中にいた。彼女の涙を貪ろうと追いかけてくる怪異から逃れ、両親の声が聞こえるトランシーバーに導かれ元の世界を目指すエマ。その行く手には数々の奇妙な人物や出来事が現れて・・・。
主人公エマを演じたのはライアン・スティーヴンス・ハリス監督の実子でもあるヘイヴン・リー・ハリス。撮影当時まだ5歳という年齢ながら、その小さな身体で様々な困難に直面しても決してあきらめず、健気に立ち向かっていくエマを見事に演じ切る。餓えた歯をガタガタと鳴らしながらエマを執拗に追いかける死神のような恐ろしい怪異《ティース》など、奇妙な生き物や現象はCGを使わず特殊効果を駆使。“特殊効果の神”フィル・ティペットの『マッド・ゴッド』、ギレルモ・デル・トロ、敬愛するヤン・シュヴァンクマイエルをはじめ、ティム・バートン、『ダーククリスタル』のジム・ヘンソン、『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ、デヴィッド・リンチ、テリー・ギリアムなど様々な作品から得たインスピレーションを随所に散りばめながらも独自の映像美を追求し昇華させたライアン・スティーヴンス・ハリス監督渾身の一作!

Story

愛する両親と暮らす、あどけない5歳の一人娘・エマ(ヘイヴン・リー・ハリス)。ある日エマは、父アレックス(ブリオン・デイビス)と母サラ(オーギー・デューク)の激しい言い争いを目撃し、動揺のあまり階段から転げ落ち、そのまま意識を失ってしまう。
目を覚ますとそこは、薄暗い不気味な森の中だった。暗闇の中で光を放つ窓から中を覗くと、そこには担架に乗せられている自分の姿と、その様子を見て嘆き悲しむ両親の姿が。「ここにいるよ!」と必死で窓を叩くエマだが、彼らの耳には届かない。絶望したエマの目から、数滴の涙が頬を伝い、地面から下水管を通って地下深くに置かれた銀皿にこぼれ落ちた――。
とその時、ぼろぼろのロングコートを纏い、餓えた歯をガタガタと鳴らす死神のような恐ろしい怪異《ティース》が姿を現す。
エマの涙を貪ろうと執拗に追いかけてくるティースから逃げ、暗い配管の続く道を進み、濁った井戸の底へ迷い込んだエマは、そこでピアノ奏者と出会う。ピアノ奏者からもらったトランシーバーから聞こえる両親の声を頼りに、エマは超現実的な夢の世界のさらに奥深くへと進んでいく――。

Director’s Statement

『MOON GARDEN/ムーンガーデン』は常に、時代遅れの映画のように感じられるよう意図していた。まるで、どこかの屋根裏部屋で埃をかぶった古いフィルムのリールが見つかり、映写機に巻き取られ、再発見されたかのように。

『MOON GARDEN/ムーンガーデン』は真の愛の結晶である。5年近く、この映画は基本的に私の家族の全てだった。私の実の娘であるヘイヴンは、彼女自身のインダストリアルな世界観のワンダーランドに迷い込んだ、まんまるな目をした、あどけない少女を演じている。そして、まるでこの映画が彼女のためだけに作られた遊び場であるかのように、彼女が毎日真剣に取り組んでいる様子は、今でも私をワクワクさせてくれる。私の妻でもある共同プロデューサーは、映画を通して軽快な子守唄を歌い、その笑顔はいつでも、嵐のようになってもおかしくなかった旅路の道標となってくれた。私の最も親しい共同制作者であり、映画製作のパートナーでもあるジョン・マイケル・エルファーズは素晴らしい才能の持ち主で、プロデューサーであると同時に、プラクティカルなカメラトリックが必要な多くのシーンでパペティアも兼ねている。

『MOON GARDEN/ムーンガーデン』が私自身の家族や人間関係をより親密なものにしたように、そして映画の中のキャラクターたちの変容にもどこか似たように、芸術がどのように癒しをもたらすことができるのかを知れたのは感動的だった。そして、たゆまぬ努力の末に、ささやかながら、私たちはお互いに小さな記念碑を作り上げることができたと思う。これが『MOON GARDEN/ムーンガーデン』の核心である。壊れたものは修復できる。どんなに悲劇的な事態に見えても、人々を回復させる小さな奇跡は必ず存在する。そして、子供という存在が時にそのことに気づかせてくれる。

Staff

脚本 / 監督 / エディター / アニメーター / サウンドデザイン

Ryan Stevens Harris

ライアン・スティーヴンス・ハリス

ノノースカロライナとオハイオで育ち、幼少期は常に母親の暗室の赤い光に惹きつけられ、画板でスケッチをし、物語を創作してきた。ロンドンとロサンゼルスのUSC(南カリフォルニア大学)映画芸術学部で映画制作を学んだ後、本作のプロデューサーであるジョン・マイケル・エルファーズと35mm制作に特化した制作会社Fire Trial Filmsを共同設立。『ミッドウェイ』(2019)『ムーンフォール』(2022)「Those About to Die」(2024)等、ローランド・エメリッヒ監督作品の編集とサウンドデザインを多く担当するほか、『ウィンター・ドリーム 氷の黙示録』(2016/ジョーイ・カーティス監督)、『DARC/ダーク』(2018/ジュリアス・R・ナッソー監督)、『ザ・ハード・ウェイ』(2019/キオニ・ワックスマン監督)などのNetflix作品、またエミー賞2部門にノミネートされ、カンヌ国際映画祭でプレミア上映された『WATCHTOWER』(2019/ノエル・ブラハム監督)の編集を手掛けるなど、ハリウッド映画の中枢で活躍。自身の実の娘を主役に起用した本作『MOON GARDEN/ムーンガーデン』で本格的な監督デビューを果たす。

プロデューサー

John Michael Elfers

ジョン・マイケル・エルファーズ

オハイオ州出身。USC卒業後にライアン・スティーヴンス・ハリスとともにFire Trial Filmsを設立し、初の長編作品『FINALE』(2009)の脚本と監督を手がける。その後はプロデューサー、脚本家、監督として活躍し、『ホワイト・スペース』(2018/ケン・ロクスマンディ監督)と『EVILエヴィル』(2019/マリオ・ソレンティ監督)の共同プロデューサーやローランド・エメリッヒ監督の『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(2016)、『ミッドウェイ』(2019)のPRキャンペーン等を手がけた。本格的な35mmインディペンデント作品であり、盟友であるハリスの独創的で高度に洗練された長編映画『MOON GARDEN/ムーンガーデン』ではプロデューサーを務め、アリフレックスのフィルムカメラやツァイスのビンテージレンズをはじめ、照明機材、G&E、ジブ、フィルムストックなどを自ら調達。野心的かつオリジナリティに満ちた構想を完璧な形で映画化するべく奔走した。

撮影

Wolfgang Meyer

ヴォルフガング・マイヤー

ニューヨーク大学で訓練を受け、ニューヨークで8年間、長編映画やTVの監督、製作、クルーとして活躍した後、ロサンゼルスに移住し、以降17年間にわたり映画撮影に携わる。トニー・トッド、ジェームズ・デュヴァル、マイケル・ベリーマン、アンガス・スクリム、リネア・クイグリー、デビー・ロション、ブリンク・スティーヴンスといったレジェンドたちと長編のジャンル映画の撮影を担当する傍ら、スティング、モービー、LP、ベルリンなどのスターたちと、『ローリング・ストーン』誌に取り上げられたミュージック・ビデオの制作にも取り組んでいる。

Cast

Augie Duke

サラ役

Augie Duke

オーギー・デューク

インディーズ界の人気女優として知られるオーギー・デュークは、過去10年以上にわたって『BAD KIDS GO TO HELL』(2012)、『THE BADGER GAME』(2014)、『SPRING』(2014)など、人気の高いホラー映画を含む数多くの映画やテレビ番組に出演してきた。アマゾン・オリジナル・シリーズ「レッド・オークス」(2014~)ではジョーン・ジェットを演じ、『CHASING BULLITT』(2018)ではスティーブ・マックイーンの妻ニール・アダムスを演じ、最近では『BURNING KENTUCKY』(2019)でマンモス映画祭主演女優賞を受賞。また、アンジェリカ・ゾロ監督の『TRAUMA IS A TIME MACHINE』(2018)での本能的な演技が絶賛された。LAタイムズ紙は “大胆な主演女優デュークは、果敢にもパーソナルで実験的な作品を創り出し、これほど深みと知性をもってなかなかスクリーンに表れることのない生の感情に切り込んだ “と評価している。

Brionne Davis

アレックス役

Brionne Davis

ブリオン・デイビス

ブリオン・デイビスは受賞歴のある俳優、プロデューサー、演技指導者であり、変革指導者であり、国際的に高く評価された長編映画『彷徨える河』(2015)の主役として知られる。同作品は、サンダンス映画祭でアルフレッド・P・スローン賞、カンヌ国際映画祭で監督週間に選出されるなど数々の国際的な賞を受賞し、2016年アカデミー賞®にもノミネートされた。ブリオンは、アーティストとしての仕事と変革をもたらすリーダーシップの経験を融合させ、世界中のステージでパネリストやゲストスピーカーとして登壇している。俳優としては、「レイ・ドノヴァン」(2013~)、「キャッスル・ロック」(2018~)、『ナルコス:メキシコ編』(2018~)などのテレビ出演をはじめ、30本以上のインディペンデント映画で主役を演じてきた。最近では、ミショー国際映画祭で『MOON GARDEN/ムーンガーデン』の演技が最優秀男優賞にノミネートされた。

Haven Lee Harris

エマ役

Haven Lee Harris

ヘイヴン・リー・ハリス

ヘイヴン・リー・ハリスは常に演じることを愛してきた。すでに子役として高い評価を得ていた彼女は、「アニー」の主役など多くの舞台劇や、受賞歴のある短編映画『ONE IS THE LONELIEST NUMBER』への出演歴がある。天使のような可愛らしさを持つ彼女は、『MOON GARDEN/ムーンガーデン』のエマ役で「驚くべき、魅力的な、まったくもって大胆不敵な主役の演技」(グリムフェスト)と大絶賛され、ミショー映画祭で主演女優賞にノミネートされた。『MOON GARDEN/ムーンガーデン』は彼女の長編映画デビュー作である。

キャストについて

7歳の女優ヘイヴン・リー・ハリスの好演が光る『MOON GARDEN/ムーンガーデン』には、インディーズ界の人気者オーギー・デューク(『BURNING KENTUCKY』(2019)でマンモス映画祭主演女優賞)とブリオン・デイビス(アカデミー賞®ノミネート作『彷徨える河』(2015)主演)が出演。メインのモンスターは、「STAN AGAINST EVIL」(2016〜)やディズニー作品「宇宙人ネッドのトークショー」(2020〜)のモルガナ・イグニスが演じ、他の奇怪なキャラクターたちは『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』(2010)、「ウエストワールド」(2016〜)のマリア・オルセンや、ティモシー・リー・デプリースト、フィリップ・E・ウォーカーが演じる。

Comment

(順不同・敬称略)

涌井次郎(ビデオマーケット店主)

スマホ一つで誰でも映像が撮れる今、わざわざ期限切れフィルムや、 100年前の手廻し式カメラで撮影することの意味を、この映画は雄弁に 物語っている。そんなフィルムマジックを信じる監督が、骨董品のように 魅惑的な映像を通じて描いたのは、結局のところ絆や思い出という、 眼に見えないものだったりするのが泣かせる。それでこそ映画じゃないかと!

世紀末(漫画家/イラストレーター)

満月みたいにぽっかり空いた穴は一晩では埋まらない。
少女は夢を見るために目を閉じる。
目を閉じた方が自分の恐れているものや愛する景色がハッキリと見える。
少女はまばたきをする。夢と現実をいったりきたり。
瞳と同じやわらかな青い夢の続きはきっと現実でみる。
世紀末

野水伊織(映画感想屋声優)

愛にあふれた記憶と、迫り来る終わり。
けれど終わりを象徴する異形たちも、怖いよりも物悲しい。

ねぇ。ママと、パパと、わたし。
それだけでいいのに、この願いはどうしてこぼれ落ちてしまうんだろうね。

これは、少しだけ変で、あまりにも眩しくて、
私たちが無条件に愛されていた“あの日”を思い出すフェアリーテイル。

人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

彷徨う娘の道標となるのは家族との思い出と声。この描き方が本当に尊くて、美しくて、目ん玉が取れるかと思うくらい泣きました。意識の中に広がる世界観はダークでおぞましく、どこか愛嬌も感じさせる素晴らしいビジュアル。ドラマや画作り全てが渾然一体となって、心に深く深く突き刺さった。

ISO(フリーライター)

ハンドメイドで作られた有機的な迷宮や怪物たちが、おぞましい悪夢に宿す生の鼓動。だからなのか、暗く悲しく狂気的な映像のなかにもどこか優しさが漂う。まさか最後にこんな繊細な感情を呼び起こされるとは。

小野寺系(映画評論家)

争いと分断の時代だからこそ、心のなかの純真な“子どもの声”に耳を傾けたい。さまざまなファンタジー作品からの啓示を受け、デジタル全盛の潮流のなか、手づくりで生み出される本作が映し出すのは、傷ついた少女の生きる意志を呼び覚ます“創作の力”だ。ものづくりや創造の“魔法”を信じる、全ての人に観てほしい。

小中和哉(映画監督)

5歳のヒロインがとにかくキュート!
自分の娘を出演させて映画に刻印しようとする監督の業みたいなものは、 大林宣彦監督の16ミリ自主映画と同じですね。
振り切った異世界ファンタジーかと思いきや、 夫婦のすれ違いや子供に対する思いがリアルに描かれ、 夢と現実の交錯のさせ方が絶妙です。
最後は一家の幸せを願って泣いてしまいました。

ヒグチユウコ(画家)

おじいちゃんの入れ歯
ラジオ
エマの大切なサイ
幼い少女の脳内を構成する夢の中彷徨う様子はとても幻想的でありながら、
観客を置いてきぼりすることなく私たちを光に導いてくれます。
ヒグチユウコ

Theater

※上映時間および詳細は、各劇場へお問い合わせください。 ※劇場情報は随時更新いたします。

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